4 styles with JASPER II
キーンのジャスパー2、おれならこう履くね。
〈キーン〉の靴は、どれもがシグニチャーといえるようなアイコニックな表情をしています。この「JASPER II」もそう。透湿防水という使える機能をプラスしたこの二代目モデルは、ぽってりとした顔つきで、まるでローテクスニーカーのように、街からアウトドアまでどんなフィールドにも合います。だからこそこの靴は問いかける、「どんなスタイルで履くのか?」と。今回は、それぞれ独自の世界観を持つ、4つのショップスタッフとともに、その着こなしを紹介します。
- Photo_Yuta Okuyama
- Text_Shinri Kobayashi
- Edit_Hiroshi Yamamoto
〈エンジニアド ガーメンツ〉の場合
小倉夕季
「エンジニアド ガーメンツ東京」店店長
1985年生まれ、2009年入社。
「エンジニアド ガーメンツ東京」店の店長を務め、60、70年代のブラックジャズのレコード収集が趣味という小倉さんは、同ブランドの今シーズンのテーマカラーだという、ネイビーを軸にしたスタイリングを披露してくれた。
「履き心地のいいスニーカーなので、トップスもボトムスもゆったりとしたコーディネートにしたいなと。セットアップのスーツの足元としても合うと思いますが、いまはこれくらいルーズな合わせ方が気分です」
今季で3回目という〈キーン〉とのコラボモデルは、インラインモデルから、ちょっとした変更が加えられている。シューレースを取り外したスリップオンでも着用できるように、インナーに伸縮性のある素材を使用した。
「僕の足はやや幅広なんですが、この靴の伸縮性があるインナーのおかげで、ストレスなく履くことができます。しかも立ち仕事なので、どうしても足が蒸れちゃうことが多いんですが、透湿素材なのですごく快適」
そして、デザインはまさに〈エンジニアド ガーメンツ〉らしさにあふれている。
「靴のデザイン自体はそこまでいじってないんですけど、2種類のアッパーレザーを使ったアシンメトリーなつくりです。でも、色はワントーンなので、とても合わせやすいと思います」原型から少しずらした、この上品なイジり方。まさに〈エンジニアド ガーメンツ〉のお家芸的といったデザインの仕上がりだ。
〈ビューティ&ユース〉の場合
矢本亮太
ビューティアンドユース渋谷スクランブルスクエア店セールスパーソン
1993年生まれ、2016年入社。
〈ビューティ&ユース〉のスタッフ・矢本さんが履くのは、オールブラックの「JASPER II WP」。王道のブラックだからこそ、つまらない着こなしにならないように、細心にまで神経が行き届いている。
「オールブラックだから都会的な感じで合わせることもできます。でも、トレッキングシューズのような表情も持っている靴なので、ダウンにスラックスを合わせて、ギャップを意識しました」
「JASPER Ⅱ」と60/40素材のダウンという、アウトドア色の足し算をしつつも、あくまでスタイルとしては街着の範疇に収まるのはなぜか。
「〈ビューティ&ユース〉を表すキーワードとして、きれいめ、トラッドなどがありますが、今季の〈ビューティ&ユース〉は、アメカジ要素もあるということで、その一つがこのブルーのダウン。でも、アメカジ直球ではなく、丈の高いカラーや発色のいいブルーということで、野暮ったくないのかなと」
防水透湿、グリップのあるアウトソールなどアウトドア機能満載の「JASPER II WP」だが、矢本さんに響くのはどの機能だろう?
「一番うれしいのは防水。僕自身、アウトドアに積極的に行くわけではないけど、街履きとしても雨に強いのはいいですね。このモデルに限らず〈キーン〉の靴は、ギアのようなそのつくりに安心感があります。だから、ガッとひと時だけ取り入れるというよりは、オールシーズンでどんなスタイルにもハマるブランドだと思います」
〈ジャーナル スタンダード〉の場合
新堀大樹
ジャーナル スタンダード渋谷スクランブルスクエア店 スタッフ
1997年生まれ、2020年入社。
スタッフ新堀さんは、普段から好んで、ローカットスニーカーばかりを履いているそうだ。
「いつも履いているローテクものよりも、断然履きやすいですね。かかとがしっかりとホールドされて、包み込まれている感じがします。〈キーン〉といえば、『UNEEK』の印象でしたけど、こんな使いやすい靴があるんですね」
ショップスタッフのスナップには珍しく、新堀さんが今回の「JASPER Ⅱ」に合わせるのは私服の古着が中心のコーディネート。
「靴とニットキャップ以外は、ブラックですが、パンツは太畝のコーデュロイ、ジャケットはナイロン、インナーのスウェットはコットンと、それぞれ素材を変えることで、表情のちがうオールブラックにしています。そこに、この靴のヌバックという素材が効いてくるのかなと。キャップと色がリンクしているのは偶然です(笑)」ポスト・マローンなどのヒップホップアーティストをこよなく愛する新堀さんのカルチャー感溢れる着こなしにも、「JASPER Ⅱ」は違和感なくすんなりと馴染んでいることがよくわかる。
〈キックスラボ〉の場合
菱田絋己
KICKS LAB. スタッフ
1991年生まれ、2017年入社。
さすが、シューズ市場には敏感な〈キックスラボ〉のスタッフ・菱田さん。市場全体を見渡しつつ、このシューズの魅力を紐解いてくれる。
「アウトドアは、やはりコロナを機に注目度が高まり、うちに来るお客様でも、キャンプに履いていくのにはどれがいいか? というような相談をされる方も多い。その点、このシューズは防水透湿といったアウトドアシューズとしての機能も備えています。そして、価格としても手が出しやすい。さらに、ファッションとしてはどんなスタイルに合う汎用性の高い一足です」
汎用性の高さを示すように、カモ柄ベストやキャップをコーディネートした菱田さんのストリートなスタイルにもマッチする。
「僕は基本的にはワークパンツばかり。普段からローカットスニーカーを履いていますが、この靴もワークパンツでもハマるようなフラットなデザインがいいなと。今回はシューレースまで含めたネイビーのワントーンですが、付属でついているイエローのシューレースに変えてもちょうどいいアクセントになりそうです」
最後に、数あるシューズブランドのなかで、〈キーン〉はどんなイメージとして位置づけられるのか。
「環境問題について当初から取り組んできた、数少ないブランドのひとつだと捉えています。いまでは珍しくないのかもしれないけど、長年やってきたというその歴史こそ、アウトドアブランドにおける、信頼できる重要なポイントかもしれません」
INFORMATION
KEEN Japan
電話:03-6804-2715
keenfootwear.com
KEEN公式YouTubeチャンネル